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『翻訳教育』

著者 : 野崎歓
河出書房新社
発売日 : 2014-01-21
ウェルベックの訳業から著者の名前を覚えており、美しい装幀に惹かれて書店で手に取った。文字組も良い。

翻訳という営為に関わることの、なんとも独特の屈託に満ちた構え。

コウモリとあとがきで引くような、いくらか斜に構えたような、正面には決して立たないような、しかし世界の存立の一翼を担っているという矜持を見せるような、そういう仕事のあり方には共感するところ大であった。

紹介されている小説がどれも魅力的に思われて、ここから翻訳書の渉猟に向かうというのも良い趣向だろうと、森鴎外の『ファウスト』と『渋江抽斎』を手に取った。

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2016年09月22日 14:43に投稿されたエントリーのページです。

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