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『ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン』

小さい絵なのにニュアンスに富んでいる絵を描く寄藤文平の落書きの技術。

第2章の「置き換えマスター」が素晴らしい。構造を理解せよ、というのでは届かないものを「置き換え」で説明する。広葉樹の枝ぶりが含み込む空間を傘の集まりと置き換える。鳥の翼は大きくなった人の掌であり、犬や猫は指で立ち、馬や牛は爪で立っていると置き換える。脊椎動物は人と同じ形をしているからだ。

人間のマスターモデルもとても面白い。スティックモデルよりもずっと複雑ではあるが、表情の多くが骨盤の角度と腰のひねりによって示されている。

これが絶版なのはもったいない。

この本のことは、安藤幸央さんのツイートで知った。この「安藤日記の千冊紹介」は私の関心と大きく重なりつつ、同時にズレも大きくあるので、毎回楽しみ。

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2016年05月07日 01:25に投稿されたエントリーのページです。

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