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『スコット・ロバートソンのHow to Draw -オブジェクトに構造を与え、実現可能なモデルとして描く方法-』

好著。副題もいい。フリーハンドで空間にグリッドを構築して立体物のスケッチを描いていく手順を詳細に解説。

連携アプリも用意され、タブレットを使ったビデオチュートリアルがたっぷり用意されているのも今風でおもしろい。喋りながら手を動かしている手元を映してるだけなのだが、感じがよくわかる。

私は建築系の訓練を受けてきたのでスケッチは矩形を積み上げていくマナーなのだが、本書では楕円がキーになる。また、シンメトリーのための中心線からの反転描画や、立面図の曲線と平面図の曲線を「コンボ」して空中に曲線を定位させる手順など、建築系にはない感じのスケッチのステップが詳しくでてくる。

楕円の短軸を意識しながら描き進め、「円を楕円として配置する方法がわかると、キューブ(立方体)を遠近法で描くこともでき」るという。えー、先に矩形を書いて内接するように楕円を描くんじゃないの、と思ったりもした。

で、ひとしきり、ビデオチュートリアルも見つつ、楕円を使いながら空間を描く練習をしてみると、脳内でスケッチ時の空間の捉え方が更新されていく感じがあった。

それから、私は右利きで、ずっと時計回りに楕円を描いてきたが、ビデオでは反時計回りに描くことが多いようだった。これにも違和感があったのでやってみた。これも新しい感触をもたらす経験だった。

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2014年06月08日 17:19に投稿されたエントリーのページです。

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