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データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方

を読む。

ビッグデータ、オープンデータから意味を紡ぎ出す仕事の実践の記録。

こうした技術の可能性と同じくらいかそれ以上に、リスクに対する言及が多いことに、一貫して現場を渡ってきた人の矜恃を読み取ることができる。

ここに書かれた先端テクノロジーも遠からず陳腐化する。しかし、クリアな「ゴールイメージ」が示され、「会ったことのないだれか」と協働する場が開かれてみるみる成果があがっていったプロセスの価値が失われることはない。日本におけるオンライン・コラボレーションの成果として古典の位置を占めることになるだろう。

私は仮想世界の「建築」「作品」を「設計」した「アーキテクト」である、という渡邉の言明が、鉤括弧なしですんなりと読める時代は遠くはあるまい。

評者は著者と面識があるが、本書は彼らしい率直な語り口が素直に現れていて、熱血漢 渡邉英徳の青春物語としても楽しく読めた。

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2013年11月28日 01:40に投稿されたエントリーのページです。

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