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『みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?』

を一気に読んだ。


"みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?" (西村佳哲)

『自分の仕事を考える3日間』シリーズの第2弾。『自分をいかして生きる』を読んでから一年になる。

かわらぬ西村節のインタビュー集なんだけど、構成がいままでとちょっと違う。

語り手ひとりひとりの区切りが弱い。

中扉もなければ、特に大きな見出しもない。
紹介もミニマル。本人に語らせている。
コンテクストがリセットされないまま、次の人の話がはじまる。

私はどんな本でも大抵、目次や前書き、後書きを先に読んで、全体の構造をおおよそ把握してから本を読みはじめる。地図を用意してから散歩に出かけるようなものである。今回もそうしたのだけれど、事前に用意した地図はあまり役に立たないまま、押し流されるように一気に読み終えてしまった。

抑揚がないというのではない。むしろその逆で、いたるところで、痛いところに刺さる——「西村好み」と言って良いと思うけれど——フレーズがちりばめられており、いちいちウウムとうなり、ひっかかりつつ読むことにはなる。だが、全体としての調子は整っている。転調しながら長く続く一曲の音楽のように読める。

これを著者本人は、あとがきで連山の縦走と喩えている。
その比喩はよくわかる。見出された地形の豊かさも、あとがきにある通りだと思う。

ただ私は、地形の豊かさに驚くよりも、その山岳ガイドの脚の速さ、足を着く地点の確かさに感心しながら読んだ。

本書は奈良の図書館でのフォーラムの記録なのだが、その参加者たちもきっと同じようなスピード感を感じていたのではないだろうか。それは喜ばしくもあり、難しくもある体験だろう。本当は途中で転んだりくじいたりしたのだろうから、そういう様子も見てみたいとも思った。

コメント (9)

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2010年12月28日 16:44に投稿されたエントリーのページです。

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