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『赤めだか』

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"赤めだか" (立川 談春)

立川談春、前座時代のエッセー。

『落語は人間の業の肯定』と、師匠の談志は言う。どんな芸能も多くの場合、テーマは「為せば成る」である。努力はきっと報われるからがんばれ、というメッセージがある。忠臣蔵なら四十七士が主人公である。しかし、赤穂藩には300人からの家来がいた。250人は敵討ちにいかなかった。称賛される四十七士の影で、理由のいかんを問わず、逃げた250人は辛い思いをしたであろう。

落語はね、この逃げちゃった奴等が主人公なんだ。人間は寝ちゃいけない状況でも、眠きゃ寝る。酒を飲んじゃいけないと、わかっていてもつい飲んじゃう。夏休みの宿題は計画的にやったほうが後で楽だとわかっていても、そうはいかない。八月末になって家族中が慌てだす。それを認めてやるのが落語だ。(p.13)

これを聞いて、中学生の談春は談志に魅せられる。

もちろん、それで自分がそうしていたのでは落語家にはなれない。

教えることと学ぶことについて示唆に富む内容……などというとあんまり硬いし、素直にゲラゲラ笑ったりしんみりしたりしながら読めばいいのだけれども、文体の軽さから読みはじめに想像したのよりもずっと、読むのに時間がかかる本だった。

機会を作って、立川談春をきかなければと思っている。

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2008年08月11日 10:39に投稿されたエントリーのページです。

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