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国際建築ワークショップ in 卸町2005 宮城大学説明会のお知らせ

締め切りは一応すぎましたが,ひきつづき参加希望者を募集しています。まだ迷っている人は,ぜひ前向きにご検討ください。ホームステイにご協力いただける方も募集しています。

追記。

説明会は一応終了しましたが,本日配布した資料を本江の部屋(427研究室)の前に置きますので,関心のある学生は見てみてください。わからない点があれば,本江まで連絡をください。

また,ワークショップの課題制作に参加することができなくても,「海外の学生を自宅にホームステイさせる」ことに協力してくれる人も募集しています。こちらも本江まで。

かねてより予告しておりました「国際建築ワークショップ in 卸町 2005」の学内説明会を開催いたします。ワークショップに関心のあるかたはぜひご参加ください。

日時:2005年10月6日(木)5限(16:10-17:40)
会場:401講義室
対象:デザイン情報学科空間デザインコースの学生および大学院生を主な対象と想定しています。

この説明会への出席に申し込みは必要ありません。お誘い合わせの上,お気軽にご参加ください。


「国際建築ワークショップin卸町」の概要

■日時 2005年11月26日(土)〜12月11日(日)

■国際建築ワークショップとは?

趣旨

国際建築ワークショップは、東北大学,東北工業大学,宮城大学など仙台の大学の建築学科が、フランスやオーストラリアなど世界各国の建築大学と共同で行う設計スタジオである。毎年、世界各国における地域的な課題を取り上げて、その地域の全体像に関する将来計画や具体的な施設計画などを提案する。日本語、英語、フランス語といったように異なる言語圏の学生と建築家が、異なる思想的・文化的背景を比較しながらプロジェクトに取り組む国際交流プログラムでもある。

沿革

国際建築ワークショップは今年度で4回目を迎える。これまでの開催概要は以下の通り。
毎年、参加校の中からホスト国を選び、そこに集結し、地域的な課題に取り組んできた。


2002年  ホスト国:日本。課題敷地:亘理町。
テーマ:「縮みゆく日本」(人口減少、市町村合併といった動きの中で今後の方向性の模索が求められる日本の周辺市町村に対する提案。)
2003年  ホスト国:フランス。課題敷地:ソミエール市(モンペリエ、フランス)。
テーマ:「水害とともに棲む」(定期的な水害に見舞われる地方都市において、自然と共存可能な建築のあり方、自然災害に対応できる都市のあり方を提案。)
2004年  ホスト国:オーストラリア。課題敷地:フィリップ島(メルボルン、オーストラリア)。
テーマ:「レジャーランド」(スローライフに代表される都市郊外海岸部への居住人口の移動と自然や観光資源豊かなリゾート地との共存の可能性について提案。)
参加校:東北大学、東北工業大学、宮城大学(仙台),ランゲドック・ロション建築大学(モンペリエ、フランス),ロイヤルメルボルン工科大学(メルボルン、オーストラリア)

■今年度(2005年度)の実施計画

今年度は、日本(仙台)がホスト国となり、卸町地区を課題敷地として取り上げる。
日本側の参加学生は、自宅に海外の参加学生をホームステイさせながらワークショップに取り組む。

参加大学および建築家

今年度の参加大学、参加講師は以下の通り。
1. 東北大学(阿部仁史教授、小野田泰明助教授、五十嵐太郎助教授、堀口徹リサーチ・フェロー)
2. 東北工業大学(槻橋修講師)
3. 宮城大学(本江正茂講師)
4. ランゲドック・ロション建築大学(ジャック・ブリオン教授、エロディ・ノリガ講師)
5. 王立メルボルン工科大学(ポール・ミニフィ講師、ヤン・ヴァン・シャイク講師)
6. ミシガン大学(トム・ブレッシュ教授、グレッチェン・ウィルキンス講師)


■テーマ「City of Innocence」

主旨

戦後の日本では、都市部への人口集中、および政治、経済、文化といったあらゆる社会機能が急激に集中し、一極集中型の都市形態をとるようになっていた。このような都市では多種多様な用途の建物が混在しており、それぞれの機能が十分に発揮されない、あるいは公害や交通混雑といったさまざまな問題が発生した。これに対して高度経済成長期の前後には、郊外へのニュータウンの建設が相次ぎ、また市街地の外部への工業施設や流通施設の開発が進んだ。居住と労働を完全に分離する都市におけるゾーニングが徹底して行われたのである。機能を分離・純化することにより都市は大きく成長していったのである。しかし、近年は、高齢化の問題や環境問題への意識の高まりなどから、近代的な都市のあり方を見直す動きがでてきた。用途混合を前提として集約的に住むことで、さまざまな施設に対するアクセス性を高め、また後背地を有効に利用することによる高密度居住の可能性の検討が行われ、都市の再編成が始まったのである。

仙台の卸町地区も近代都市計画の方法論によってつくられた街の典型である。卸町地区は、1960年代に卸売業者が機能を共有すべく組合が結成され、卸売業に特化した特別業務地区としてつくられた街である。当時は市街の外れであったこの地区も、仙台の成長にあわせて市街化の波に飲み込まれつつある。周辺地域が社会構造の変化に呼応するように変化していく一方で、規制に守られた卸町地区は市場との関連をもたず「純粋無垢」のまま現在に至っている。いわば「City of Innocence」とでもいうべき状態で周囲から浮いた存在となっているのである。

しかしながら近年、高度経済成長の終焉、情報化時代の到来、環境重視の再認識といったグローバルに世界を覆う社会的な価値観の変化や、物流業界における卸売業の役割の変化、さらには都市計画道路の延伸問題や広域交通網の発達、地下鉄東西線計画といった仙台市のローカルな都市構造の変化を受けて、卸町地区では、従来の卸売業に特化した機能純化された街としてのあり方から、文化・芸術や居住を含め、より一般の市民にも開かれた街としてのあり方が求められるようになっている。もはや「イノセント」のままではいられなくなっているというのが現状である。機能純化を徹底し近代都市計画の教科書通りにできた「City of Innocence」を、グローバル・ローカルなコンテクストの変化を引き受けつつ、現代的に再編成するためにわれわれは何を提案すべきなのか。

課題

高度経済成長の終焉、情報化時代の到来、環境重視の再認識といったグローバルに世界を覆う社会的な価値観の変化や物流業界の再編、さらには都市計画道路の延伸問題や広域交通網の発達、地下鉄東西線計画といった仙台市のローカルな都市構造の変化を受けて、卸町地区では、従来の卸売業に特化した機能純化された街としてのあり方から、文化・芸術や居住など、より一般の市民にも開かれた街としてのあり方が求められている。
今回の国際建築ワークショップでは、(1)卸商団地およびその周辺を含む卸町地区において卸を基盤としながらも居住をはじめとした多様な活動が共存し得るような将来計画のマスタープラン、および(2)マスタープランをもっともよく表す建築的なプロジェクトの提案を求める。ここでは白紙状態からの構築ではなく、既存のコンテクストを読みとり、それらを活かした実現性のある将来計画が求められている。

マスタープランを考える上で以下のような課題が挙げられるだろう。

・ 地下鉄東西線計画や都市計画道路延伸問題をはじめとした仙台市東部の新しい交通体系の中で自らを戦略的に位置づけること。
・ 卸町のアイデンティティそのものであり、土地所有者の大部分を占める卸売業が街のアイデンティティとして存続し、街の価値に結びついていくこと。
・ 文化活動をはじめとする多種多様なアクティビティが定着する仕掛けを考えること。
・ いずれは居住機能を導入することも考えられるが、卸売業と絡めた職住近接モデルを目指すなど、既存のアクティビティと新規のアクティビティがバランスよく共存できること。
・ 組合が自ら所有する土地・建物で展開している共同事業の再構築。

課題の進行

1. 参加者は、日本から送られた資料を読み込みながら、それぞれの国で先行して課題に取り組む。

2. 一定の成果物にとりまとめた上で、仙台市卸町に集まり、現地の生の情報を取り入れながら上記課題に再度取り組む。ここでは4カ国から1名ずつのチームを編成し、チーム毎に敷地リサーチおよびマスタープランの作成を行う。その後、個人個人でマスタープランに位置づけられた具体的なプロジェクトのデザインを行う。

3. 作品のプレゼンテーションは2回行われる。
(1)一般公開の講評会、学生による展示
建築家、建築史家、都市計画家など、建築のプロフェッショナルを中心とした講師陣による講評。※英語で行う。
(2)講師およびゲストによるシンポジウム、学生による展示
テーマ「卸町の可能性について」。卸町の組合、組合員および一般市民に向けたイベント。
※ 通訳あり。


■関連イベント

・国際建築ワークショップ記念シンポジウム
日時:2005年12月10日(土) 会場:倉庫きよみず(仙台・卸町)
テーマ:「卸町の可能性について(仮)」
パネラー(予定): 古谷誠章(早稲田大学教授) エロディ・ノリガ(仏)
北山恒(横浜国立大学教授) ポール・ミニフィ(豪)
貝島桃代(筑波大学助教授) トム・ブレシュ(米)
阿部仁史(東北大学教授) マルセロ・ヴィラ(亜)

・ トム・ブレシュ教授 講演会「大学における建築教育改革の試み(仮)」
日時:2005年12月8日(木)(予定) 会場:東北大学青葉記念館(予定)
ミシガン大学建築・都市計画学部主任兼建築プログラム専攻長であり,アメリカにおける建築教育の第一人者である教授による講演会。(教授・助教授・講師,教育の現場に携わる方を対象) 

・ メディアアートユニット Responsive Environment による記念インスタレーション(展覧会)
日時 2005年12月10日(土)(予定)


■運営体制

主催:国際建築ワークショップin卸町2005実行委員会
(東北大学大学院工学研究科、東北工業大学、宮城大学)
後援:協同組合仙台卸商センター
協力:仙台建築都市学生会議

■実行委員会

阿部仁史(実行委員長,東北大学)
小野田泰明、五十嵐太郎、堀口徹(以上、東北大学)
槻橋修(東北工業大学)
本江正茂(宮城大学)

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2005年10月09日 00:26に投稿されたエントリーのページです。

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