12.『ジャスト・ライド──ラディカルで実践的な自転車入門』(11/21 21:28)


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Pヴァイン
発売日 : 2016-10-24
「いいから、乗れよ」と題された、いわば「自転車通」をアンラーニングするための再入門書。

あなたが普通のママチャリしか乗らないのなら、本書で何が議論されているか、全然ピンとこないだろう。自転車通の通説をぶち壊す痛快な本。

何事にも「通」には、専門用語とジャーゴンで固められた共通の常識とウンチクがある。ダイエットにも、ヨガにも、お菓子づくりにも、建築デザインにも、何にでも「通」がいる。自転車乗りも例外ではない。というか、通ぶりが目立つジャンルかもしれない。道具が大きくてお金がかかり、それが目立つ趣味だから。

アスリートとしてレーサーを目指すなら何も言わないけど、そうでないなら(ほとんどの人はそうでていのだから)、普通の格好で、楽しく乗ろう。

とはいえ本書は、趣味なんだから気軽にやろうというだけの、ぬるい本ではない。

人にアンラーニングを求めるには、半可通はもちろん見識ある本物の通をも黙らせる、十分な知見がなくてはならない。この諧謔に満ちたテキストは、自転車について長い経験を持ったライターであるから初めて書けるものだ。フラッシング・テールライトやヘルメット、車線の取り方など、安全についての考え方についても、人々に一考を迫るものがある。

……などという感想を思いつつも、私的に最も印象に残り、自分でも早速やってみようと思ったのは、セラックニスでコットンバーテープを塗り込めるという話と、続く、バーテープの端を絶縁テープではなく撚り糸で仕上げる方法なので、私にもレーサーからとは異なるルートではあるか、アンラーニングが必要なのだろう。
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