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2016年02月 アーカイブ

2016年02月13日

せんだい3.11メモリアル交流館が全館オープン。

地下鉄東西線の開通に合わせて一部先行オープンしていた、「せんだい3.11メモリアル交流館」が本日2016年2月13日に全館オープンした。

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最初の展示ののち、来場者からの声をもとに大幅に加筆された佐藤ジュンコさんのイラストマップは2階に移され、1階ラウンジには木製の巨大な仙台沿岸部の地形模型が設置された。仙台沿岸部の地形が直感的に把握でき、その広い沖積平野が津波に洗われてしまったことがよくわかる。この立体模型は仙台市若林区卸町にある株式会社スリーエイトの製作によるものだ。


2階には展示室。

常設展示は「震災と復興の記憶」と題された大規模な年表が用意されている。

震災前の暮らしぶりから始まり、被災直後の混乱から避難所の閉鎖までの混乱期を最初の面に、画面を折れてからは2011年の夏以降の復興プロセスを、写真やキャプション、専門家のコラムなどで紹介している。

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トピックは基本的に時系列で様々なジャンルのものがあえて混ぜて展示されている。

壁面から突き出しているカラフルな「袖看板」は、バラバラに見えるパネルを何らかのストーリーでつないで読んでいくためのガイドになっている。気になったトピックについた看板と同じ色の看板を探して読んでいくと、流れを掴みやすくなるだろう。

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スロープを降りると企画展「分かち持つ記憶」。

これは発災以降仙台地域で記憶の継承のために尽力してきた様々な団体の活動成果を一覧するものだ。この交流館は、すでにできあがった「震災の記憶」を人々の閲覧に供する展示施設ではなく、継承されるべき集合的記憶について、実際の被災地域から「発掘」していくためのフィールドワークのための前進基地として位置付けられているものであり、こうした地域に根ざした活動の拠点となるべき場所なのであり、その意味で、この「分かち持つ記憶」展が最初の企画展であることの意味は大きい。

仙台市営地下鉄東西線、仙台駅から荒井駅行きで13分。荒井駅構内にあって入場は無料。 週末に是非お出かけください。

せんだい3.11メモリアル交流館

2016年02月24日

第二回「人と空間と情報技術」

東北大学電気通信研究所の北村喜文先生にお招きいただいて、昨年に続き共同プロジェクト研究会 「人と空間と情報技術」第二回に参加。

私は「多面的な展示壁面のデザイン」と題して、出来たばかりの「せんだい3.11メモリアル交流館」の常設展示の構成について話した。もちろん北村先生の会なので他の発表者はICTばかりなのだが、こちらは、しゃらくさい電気仕掛け(ほぼ)なしのフル・アナログの情報提供のケースである。

私たちの仕事だけでは心もとないので、イームズの Computer Perspective(1971)や、カスティリオーニの仕事も紹介しつつ、多面的複線的な大量の情報を、様々な関心のあり方を持った観客に対し、実空間でどう提供するか、という課題についての悩みを共有したのであった。

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