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2012年06月 アーカイブ

2012年06月04日

『建築プロデュース学入門』

を読む。著者で、本学に非常勤講師として「プロジェクトデザイン論」を御担当いただいている広瀬郁さんにご恵投いただきました。ありがとうございます。



建築プロデュース学入門―おカネの仕組みとヒトを動かす企画


全8回の講義・演習録という体裁で、建築をプロデュースするという仕事の全体像をつかめる入門書。前半がカネ、後半がヒト。

建築はモノだけれども、カネとヒトがなければ動かない。あたりまえに聴こえるが、どっから手をつけて考えはじめればいいかは、普通の建築学科では必ずしも教えてもらえない。教えてもらえないけど、卒業設計なんかで真面目に建築を社会の中にセットしようとすると直面せずにはおられない問題だと気付く。建築をつくるという営為の大元を議論するための、基本的な考え方をすんなりと飲み込むことができる、すぐれた入門書。

このタイプの本は、極端に簡単にしてしまって不正確になっていたり、複雑な概念群をセットで理解しないと結局わからない作りになっていたりで、なかなか学生にお勧めというものはなかったのだけれど、これはよいです。

途中のドリルをちゃんとやってみることをお勧めします。その上で、講義を聴きながら答え合わせをする。勉強の王道ですけど、よくできた問題がないとこれはできない。学園祭のノリのまま起業してしまったタコ焼き屋が、資金がショートして黒字倒産する瞬間に息を飲むことでしょう。

7時限めの企画書の構成などは、適当にぼかしてあるとはいえ、こんなの見せていいのかと思う大盤振る舞い。

建築を幅広く多面的にデザインする方法を学びたい人は、本書を読んだうえで、東北大学大学院都市・建築学専攻に入学するのがよい方法です。広瀬先生の「プロジェクトデザイン論」を履修できますしね。

p.95 の写真に目薬が映ってます。
広瀬先生、くれぐれもご自愛ください。

2012年06月06日

建築ITコミュニケーションデザイン論 2012-06-06

情報化社会という神話
授業時に配布したものから少し変更しているので、上記PDFと置き換えてください。

2012年06月07日

プロジェクトマネジメント, 2012-06-07

第一回 プロジェクトとは何か?

2012年06月13日

建築ITコミュニケーションデザイン論, 2012-06-13

情報都市論:時間と空間の再編成

2012年06月19日

休講のおしらせ:建築ITコミュニケーションデザイン論

すでに授業中に告知していますが、6月20日と27日の、建築ITコミュニケーションデザイン論は、都合により休講です。

2012年06月25日

『エッフェル塔三十六景』




Thirty-Six Views of the Eiffel Tower: A Turn-of-the-Century Tribute to the City of Light


19世紀末のジャポニズムの画家アンリ・リヴィエール[画像検索, 1864-1951]によって、葛飾北斎の富嶽三十六景へのオマージュとしてつくられた『エッフェル塔三十六景』。ジャポニズムの絵画というとゴッホやモネが浮かぶが、リヴィエールは、自身深く浮世絵を研究し、絵師、彫師、摺師をひとりで行なったという。

エッフェル塔の建設された時期は、すなわちパリが近代都市として急激に整備されていく時期であった。遠景に、時にクローズアップでエッフェル塔を構図に取込ながら、エッフェル塔そのものの工事の様子、たくさんの積荷を追ってセーヌ川を往き来する船、馬車、舗装工事、煙突の煙、庶民の暮らしぶりなどが描かれている。余白を大きくとり、画面をはみ出す近景をかぶせて重層性をもたせた構図などは、いかにも浮世絵らしいものだ。

塔の建設に都市の近代化を重ねる主題は,東京タワーやドバイでも馴染みのものだが、その原点となる構成である。東京スカイツリーの場合でも、それがよく見えるスポットを探すことを通じて、東京の下町の風景を再発見しようとする動きがあったように思うが、寡聞にして、ハイテックで巨大なタワーと親密な下町とのコントラストの強調にとどまるものしかみていない。あれば知りたい。都市の変貌のシンボルとしてのタワーというよりは、変貌できないままでいる都市との対比がむしろ顕在化していたのではないか。

この本は、ふと入ってみた古書店で目にとまって求めた。
そんな風にして、本を買ったのはなんだか久しぶりのような気がする。


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